テスコガビー

生産	福岡　巌
誕生日	1972年4月24日
馬主	長島　忠雄
調教師	沖住　芳雄（東京）
父	テスコボーイ
母	キタノリュウ
性別	牝馬
毛色	青毛
通算成績	10戦7勝（内重賞5勝）２着1回

テスコガビーは見る人見る人が牡馬と間違える程がっしりした体型であり
その潜在能力が期待された馬でした。


デビューは３歳の９月。
東京で行われた新馬戦（芝１２００ｍ）

１番人気に支持されたガビーは
２着のタイトマッチに７馬身差をつけて圧勝する。


続く２戦目の東京３歳ステークス（芝１４００ｍ）も快勝。

３戦目の京成杯３歳ステークス（芝１２００ｍ）では
２番人気に人気は落ちるも
２着のイーデンアローに６馬身の差を付け
更にレコードのオマケ付きで圧勝する。


この成績によりガビーはこの年の最優秀３歳牝馬に選ばれた。


年が明けて４歳。
ガビーは初戦に東京で行われた京成杯（芝１６００ｍ）に出走し、
イシノマサルとの叩き合いを制し４連勝する。


そして２月に東京で行われた東京４歳ステークス（芝１８００ｍ）。

ここでガビーはカブラヤオーと対戦する事となる。
ガビーもカブラヤオーも主戦を勤めていたのは菅原泰夫。
菅原は自厩舎のカブラヤオーを弟弟子の菅野に任せ、
自分はガビーを選択する。

逃げるカブラヤオーを見る形で２番手を追走したガビーは
直線でカブラヤオーに並びかけるも２着まで。
初めて負けてしまう。


その後ガビーは３月に阪神で行われた桜花賞トライアルレース
阪神４歳牝馬特別（芝１２００ｍ）をレコードタイムで快勝。

そして本番のGⅠ桜花賞（芝１６００ｍ）である。

単勝１．１倍と言う圧倒的人気になったガビーは
ここでも実力の違いをみせる。
２着のジョーケンプトンに大差を付けて圧勝した。
実況を担当した杉本清さんも直線で
「後ろからは何も来ない！後ろからは何も来ない！」
と絶叫した程の強さであった。
（後にこれは名実況として挙げられているが
杉本さんは他の馬の関係者に失礼な実況をしたと反省している。）


その後ガビーはオークストライアルレースの
東京で行われた４歳牝馬特別（芝１８００ｍ）に出走するも
トウホウパールの３着に負けてしまう。


そして本番のオークス(芝２４００ｍ）
１番人気になったものの、
前走で負けていた為に単勝は２．３倍と悪くなる。

しかしレースは見ていて安心感があるような展開であり、
結局２着のソシアルトウショウに８馬身の差をつけて２冠達成をした。


その後３冠を目指し調整をしていたガビーだが骨折。
１年の休養を余儀なくされた。


復活したガビーは５歳の５月。
東京で行われたオープン戦（ダート１２００ｍ）に出走。

しかし往年の強さは感じられず６着と大敗。
そのまま引退する事となった。




引退したガビーは繁殖に入る予定で牧場にいたのだが、
オーナーが事業に失敗。
運営資金が必要となり、
実績を挙げていたガビーに再度競走馬として稼いでもらう事が決定。
ガビーは再び調教を始める。

しかし繁殖用に体を作った後に競争用に体を作り直すのは無理があり
ガビーは放牧先の牧場で心臓麻痺をおこし死亡してしまう。


競馬ファンにとってこの話は非常に悲しい事であり、
２度とこのような事が起きないように
JRAも一度登録を抹消した馬は再登録できないように改定をする。


血統的にもなかなかいい配合であり
繁殖としても期待できた馬であった為に残念で仕方ありません。